写真の管理はほぼすべてオンライン・フォト・ストレージ flickrを使っています。無料アカウント版もありますが、年間25ドル程度でProアカウントをとればアップロード容量、写真容量は無制限になります。仮に、Proアカウントのための支払いを停止したとしても、既存の写真はそのまま保存しておいてもらえるようです。オンラインに置いておけば、ブログにもそのままはれるし、便利なことこの上ありません。実際に、いま自分のflickrアカウント上には31,000枚以上の写真をのせていて、容量はどれぐらいかきちんとはわかりませんが、100GB程度以上はあるんじゃないかと思います。

flickr以外にもフォト蔵など、代替サービスはたくさんありますが、最初にflickrを使い始めて、しかもすでに31,000枚以上も写真を置いてあるとなるとおいそれと別のところに写真を移動させるのもしんどい話です。完全にベンダーロックイン(=特定の事業者に依存すること)状態ですね(笑)。でも、まじめな話、SaaSが本格的にインターネットサービスの基本になれば、ベンダーロックインとは、今までのような仕様がオープンなのかクローズなのかで議論されてきたところではなく、(オープンな仕様であることが前提の上で)データ量と帯域幅がベンダーロックインを決定する大きな要素となりそうです。

さて、写真共有サイトといえども、まずは写真をアップロードしなければ行けない訳ですが、デジカメ全盛の今では、手元に数百枚、数千枚単位の写真が存在することはさほど珍しいことではなくなりました。実際、最近自分で撮っている写真も毎月2,000枚程度はあります。これを安定的にflickrにアップロードするというのは思った以上に大変で、苦労を強いられてきました。

flickrに写真をアップロードする手段はたくさんあります。FlickrのWebページ上からアップロードする方法、携帯電話などからメールでアップロードする方法、専用ソフトウエアを利用する方法。数枚程度であれば、Webやメール経由のアップロードが便利ですが、数百枚、数千枚単位となればさすがに専用ソフトウエアを使わざるを得ないでしょう。この専用ソフトウエアですが、今までかなりの数のソフトウエアを試してきました。うちではMacを使っていますので、以下ほぼMac用(一部汎用)ソフトウエアです。

まず最初は、iPhoto + Flickr Export for iPhoto。現在最新のv2.x系ではシェアウエアとなっていますが、使っていたv1.xの頃はフリーソフトウエアでした。v1.xはソースが公開されており現在でも利用可能です。これを使っていた当時、iPhotoの安定性は最悪で、Flickr Exportを使うとさらに安定性が下がる感じでした。だいたい、200〜300枚アップロードしたあたりでクラッシュしていました。v2.x系は使ったことがありませんが、iPhoto自身もしばらく使っているとどうやらメモリリークしているような挙動に陥り、1000枚も写真を選んだり編集するとクラッシュすることもあり、一気にやる気をなくして使わなくなりました。

次に使っていたのは1001というソフトウエアです。こちらは、無償で使うことができますが毎回起動時に開発の寄付を募るメッセージが表示されます。これは比較的長いあいだ使っていました。Flickr Exportではアップロードするために選択した写真を一つのSetにしか格納できなかったのですが、1001では複数のSetを作りながらアップロードできるのが魅力的でした。とはいえ、こちらも残念ながら安定性にやや問題があり、ネットワーク回線が切断されていたりするとクラッシュしたり、フリーズするなど、1000枚単位のアップロードを安定的に実行することはできませんでした。

1001は結構長い間使っていましたが、その後、Flickr純正のFlickr Uploadr v3.0.xがリリースされました(これはWindowsプラットホーム向けにもリリースされています)。これは、UIの使いやすさ、複数Setへのアップロードなど魅力的な機能が満載で、一気に1001を捨てて乗り換えました。安定性もそこそこでしたが、しばらく使っていると画像アップロード失敗時の再試行に問題があることに気づきました。Flickr UploadrはFlickrへのアップロードを非同期的に行うようなアーキテクチャのようですが、失敗判定が甘いのか、同じ写真が何度もアップロードされたり、アップロード順序がむちゃくちゃだったりする場合があることに気づきました。また、再試行のあきらめが早く、アップロードが一向に終わらないことも不満でした。Flickr Uploadrはオープンソース化されているので、ソースをみてパラメータを修正したりしてある程度、まともになりましたが、それでも非同期アップロード(同期モードと書かれたパラメータを有効にしてもいまいち変わらない)がおかしいらしく、アップロード順序がくずれたり、アップロードされていない写真があるにもかかわらず、終わった風な顔をしているので、さすがに業を煮やして使わなくなりました。

次に使ったのがjUploadrです。ちなみに、今のところ、誰かにおすすめを聞かれたら間違いなくこれを一押しします。jUploadrはJavaで実装されたアップローダーで、UIが微妙にわかりづらいのですが、安定性はピカイチです。ネットワークの状況が悪い場合でもきちんとアップロードの責任を果たしてくれますし、クラッシュすることもまずありません。実際にこれを使って5000枚はアップロードしたと思いますが、クラッシュした記憶はありません。複数Setに対するアップロードも指定できますし、何より一番うれしいのが、アップロード中にも、新たにアップロード対象の写真を追加して、アップロード候補に加えることができることです。

ちなみに今使っているのは、せっかくここまでjUploadrを絶賛しているにもかかわらず、Aperture + Flickr Upload pluginです。Aperture + Flickr Upload pluginの安定度はそこそこですが、ネットワークの状態が悪くなるとクラッシュすることもあるようです。また、今まで使ったツールの中でFlickrへのサインインが最もトロトロしていて、20〜30秒は待たされます。それに、複数Setへのアップロードもできません。ここまでデメリットをあげているにもかかわらずあえてこれを使っているのは、写真管理のワークフローの中心にApertureがあるためです。iPhotoはクラッシュしすぎで使い物にならず、Adobe Bridge CS3は写真管理のためのツールとしては力不足で使い物にならず、ようやくApertureで満足のいく管理ができるようになりました。写真のカメラから取り込み、編集、アップロードという一連のワークフローを考えた場合、今のところAperture + Flickr Upload pluginが現実的だと思っています。
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8月